【ゼロからわかる日本版DBS #12】認定申請のステップ・バイ・ステップ解説

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前回(第11回)は、システム利用の入り口となる「GビズID」の取得と、アカウント設定について解説しました。 IDという「鍵」を手に入れましたので、今回はいよいよ、国(こども家庭庁)に対して「認定申請」を行う手続きについて解説します。

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【ゼロからわかる日本版DBS #11】アナログ厳禁!「GビズID」取得とシステム利用の準備 日本版DBSの申請は原則オンラインです。最初の関門となる「GビズID」の取得方法を、法人・個人事業主の違いを含めて解説します。複雑な「権限設定」やスタッフのアカウント準備など、システム利用の要点を完全攻略。

その前に、一点あらかじめお伝えしておかなければならないことがあります。

申請に使用する「こども性暴力防止法関連システム」の具体的な操作画面や詳細な手順については、今後、国から別途「マニュアル」が公表される予定となっています(2026年1月19日時点)。
そのため、本記事で解説する手順は、現在公表されているガイドライン等に基づく「想定フロー」となります。実際に申請される際は、必ず最新のマニュアルをご確認ください

とはいえ、入力すべき「情報」や準備すべき「添付書類」の中身自体は決まっています。
マニュアルが公表されてから慌てないよう、今のうちに手元に何を揃えておけばよいか、シミュレーションをしていきましょう。

目次

はじめに:申請は「オンライン」が原則

まず大前提として、認定申請の手続きは、原則として「こども性暴力防止法関連システム」を通じたオンライン申請で行います。 紙の書類を郵送する方法も例外的に認められていますが、手数料が割高になる上に、その後のデータベース照会などの利便性を考えても、学習塾やスポーツクラブ等の民間事業者はオンライン一択と考えて良いでしょう。

  • 電子申請の手数料:30,000円
  • 書面申請の手数料:31,500円

※いずれも1事業あたりの金額です。

それでは、想定される申請フローを見ていきましょう。

Step 1:システムへのログインと申請開始

まずは、こども家庭庁の「こども性暴力防止法関連システム」にアクセスし、前回取得した「GビズID」を使ってログインします。

システム画面には「認定申請」というメニューが表示されるはずですので、そこから新規申請をスタートします。 ここで重要になるのが、「どの事業として申請するか」という区分です。 学習塾やスポーツ教室の場合は、法律上の区分である「民間教育事業」などを選択することになります。

※具体的な画面遷移やボタンの配置については、今後リリースされるマニュアルをお待ちください。

Step 2:基本情報の入力

ガイドラインによると、申請書には以下の事項を記載することになっています。
画面のフォームに従って、これらの情報を入力していくことになります。

事業者の基本情報

氏名または名称、住所、代表者名(法人の場合)。
GビズIDから自動連携される可能性が高い項目です。

認定を受けようとする事業の概要

「学習塾の運営」「スイミングスクールの運営」など、何をしている事業なのか。
法律上の区分(第2条第5項のどの号に該当するか)。

対象業務に従事する人数(見込み)

現時点で、こどもと接する業務(=犯歴確認の対象となる業務)を行っているスタッフの概数。

フランチャイズ等の情報

フランチャイズチェーン方式で、別の事業者が同一の事業を行っている場合はその旨。

連絡用メールアドレス

GビズIDに登録されているアドレスなどが使用されます。

Step 3:【最重要】添付書類のアップロード

認定を受けるためには、単に入力フォームを埋めるだけでなく、「認定基準を満たしていることを証明する書類」をPDF等でアップロードしなければなりません。

これまでの連載(第5回〜第9回)で準備してきたものが、ここで必要になります。

事業の実態を証明する資料

「ペーパーカンパニーではなく、ちゃんと教室を運営していますよ」ということを証明していきます。

  • パンフレット、ウェブサイトのURL、募集要項など
  • 対象となる業務の内容がわかる資料

【重要】安全確保措置に関する資料

ここが審査の肝です。以下の書類が整っていないと、認定は下りません。

  • 児童対象性暴力等対処規程
    第8回で解説した「ルールブック」です。
    防止措置(配置転換など)、調査、保護・支援の手順が網羅されている必要があります。
    https://www.kubotahoumu-office.com/2026/01/16/dbs-nintei-unyo-08/
  • 情報管理規程
    第10回で解説した「情報管理に関するルールブック」です。
    犯歴情報を誰がどう管理し、いつ廃棄するかを定めた規程です。
    https://www.kubotahoumu-office.com/2026/01/18/dbs-nintei-unyo-10/
  • 責任者の配置・研修受講を証する書類
    「誰が責任者か(部署・役職・氏名)」を示し、その責任者が制度理解のための研修(こども家庭庁の教材等)を受講した記録などを提出します。
    https://www.kubotahoumu-office.com/2026/01/15/dbs-nintei-unyo-07/
  • 誓約書
    「欠格事由(過去に認定を取り消された等)に該当しないこと」「誠実に犯歴確認を行うこと」等を誓約する書面です。

Step 4:手数料の納付と審査

全ての入力とアップロードが完了したら、システム上で申請します。
その後、手数料(30,000円)の納付案内が表示されますので、期日までに納付します(ペイジーやクレジットカード等が想定されますが、詳細は今後リリースされるマニュアルで確認しましょう)。

申請が受理されると、こども家庭庁による審査が始まります。
標準的な審査期間は「1ヶ月〜2ヶ月」程度とされています。 書類に不備があった場合(例:規程の内容がガイドラインの基準を満たしていない等)は、システムを通じて補正(修正)の指示が来るはずですので、見逃さないようにしましょう。

注意点:共同認定(委託先がある場合)

もし、あなたの会社が「教室の場所や設備を持っている(設置者)」けれど、実際の指導や運営は「別の会社に委託している(運営者)」という場合、少し手続きが複雑になります。 この場合、設置者と運営者が「共同して」申請を行う必要があります。 システム上でも、双方がログインし、お互いの入力内容を確認・合意するプロセスが発生するとされていますので、事前に委託先と綿密な打ち合わせをしておくことが重要です。

認定がおりたら?

無事に審査を通過すると、「認定」の通知が届きます。
そして、こども家庭庁のウェブサイトに「認定事業者」として以下の情報が公表されます。

  • 事業者名・所在地・代表者名
  • 認定を受けた事業の概要
  • 認定を受けた年月日 など

これで晴れて、あなたの教室は「国に認定された、こどもを性犯罪から守る体制のある教室」として認められたことになります。 堂々と「認定事業者マーク(こまもろうマーク)」をホームページやパンフレットに掲載し、保護者にアピールしましょう!

まとめ:申請は「準備」が9割

今回は現時点での情報をもとに申請フローを解説しましたが、詳細な操作方法は今後公表されるマニュアルで確認する必要があります。 しかし、入力項目や添付書類の要件はすでに決まっています。

大変なのは、申請そのものではなく、そこへアップロードするための「規程」や「体制図」を作り込む、事前準備のプロセスです

法施行日(2026年12月25日)にスムーズに申請できるよう、私の過去のコラムを振り返りながら、一つひとつ着実に「宿題」を片付けていきましょう。

さて、認定取得はゴールではありません。むしろ、ここからが本当のスタートです。

認定を受けた瞬間から、法律上の義務として「現場スタッフの性犯罪歴確認」を行わなければなりません。特に、「今働いているスタッフ全員」を、認定から1年以内に確認し終える必要があります。

次回(第12回)からは、いよいよ認定取得後の「運用・実務編」に入ります。 まずは、認定事業者として公表される情報の詳細と、認定マークの正しい使い方・禁止事項について解説します。

【無料診断】あなたの教室は申請できる? 「規程はこれで大丈夫?」「うちは共同申請になるの?」 申請直前に慌てないために、現在の準備状況が認定基準に達しているかを診断します。お気軽にご相談ください。

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